面談の冒頭、何から始めていますか?
「よろしくお願いします。では早速ですが…」
そのまま質問に入る。候補者は、この面談で何をするのかを知らないまま話し始める。CA(キャリアアドバイザー)も、なんとなく流れで進めていく。
気づけば終盤。「では、また求人を探しておきます」——何も決まらないまま終わる。
「目的の共有」が面談の密度を変える
面談の冒頭でやるべきことは、1つだけだ。
「今日は何を決める面談か」を、候補者と共有すること。
これだけで、面談の密度が変わる。目的が共有された面談では、候補者も「この質問に答えることが自分のためになる」と感じて話してくれる。目的が共有されていない面談は、候補者にとっては「なぜこんなことを聞かれているのか分からない」状態になりやすい。
冒頭の言葉は、30秒でいい
目的共有に長い説明はいらない。30秒の一言で十分だ。
「今日は、〇〇さんが転職で大切にしたいことを一緒に整理して、方向性が見えたら求人もいくつかご紹介できればと思っています。最後に次のステップも決められたら理想的です。よろしいですか?」
「今日は前回お話した内容をもとに、いくつか求人をご紹介します。気になるものがあれば応募の意思も確認させてください。30〜40分ほどでまとめられると思います」
「今日は面接でよく聞かれる質問への回答を一緒に仕上げましょう。当日の不安が少し減るくらいが目標です」
どれも短い。しかし、これがあるとないとでは、その後の展開が大きく変わる。
「よろしいですか?」で候補者を巻き込む
目的を伝えた後、「よろしいですか?」と一言添えるのがポイントだ。これは確認ではなく、同意を得るための言葉だ。
候補者が「はい」と言った瞬間、面談は「CA(キャリアアドバイザー)が進行する時間」から「一緒に進める時間」に変わる。候補者が主体的になると、質問への答えが深くなる。自分から話し始めることも増える。
ゴールを言葉にすると、CA自身もブレなくなる
この習慣には、候補者へのメリットだけでなく、CA(キャリアアドバイザー)自身へのメリットもある。冒頭でゴールを言葉にすると、自分の頭の中も整理される。
「今日は応募意思を確認する面談だ」と声に出した瞬間、それが面談全体のナビになる。話が脱線したとき、自然と「そういえば、応募の話に戻りましょう」と軌道修正できる。
ゴールを言葉にすることは、面談を設計することだ。
今日からできること
次の面談の冒頭で、こう言ってみよう。
「今日は〇〇ができればと思っています。よろしいですか?」
たった一言。しかしこれが、「何となく終わる面談」と「何かが決まる面談」を分ける。